『anone』の最終回は、ついに警察に偽札作りが見つかり、亜乃音(田中裕子)が逮捕され、その場に駆けつけるハリカ(広瀬すず)

「知らない子です」と突っぱねる亜乃音ですが、ハリカは亜乃音だけに罪を被せる気はなく、19歳のハリカは鑑別所へ。

ハリカは、鑑別所に訪ねて来た彦星(清水尋也)とも会って会話できました。

真相を黙って自ら主犯になろうとする亜乃音ですが、出所したハリカが主犯の中世古(瑛太)を説得し、中世古はついに自首して懲役8年の実刑判決。

ハリカは、出所した亜乃音とるい子(小林聡美)と、病死しても幽霊として家にいる持本(阿部サダヲ)と一緒に家族としての団欒を取り戻します。

そして、本日紹介したい映画は、瑛太さんも出演する『友罪

2018年5月25日(金)公開です。

ここでは、映画のキャストとあらすじ、見どころを紹介しましょう。

最後に原作ネタバレもありますよ。

ぜひ、ご覧ください!
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友罪 映画のあらすじは?

もしも心を許した友が、許し難い猟奇的惨殺事件の凶悪犯人だったら、許すことができるだろうか・・・・・・?

学生時代、ブログに書いた自分の言葉で自殺を思いとどまった少年から、感謝の言葉をもらい、文才に自信を得た益田純一。

彼は、ジャーナリストの道を目指します。

しかし「愛よりも金」「平和よりも金」というマスコミの現実を知り、夢破れ、失望し、気づいてみたら益田は金を無くしていました。

アパートを借りる金もない益田純一は、住み込みで働ける町工場に勤め、寮生活を始めました。

同期には鈴木秀人という青年がいましたが、鈴木は人との関わりを避け、自分のことを語らない頑なな性格でした。

益田純一には、忘れたくても忘れられない痛恨の記憶があります。

中学時代、卑劣ないじめを受けていた友人を救うことができず、彼は自ら命を絶ったのです。

勇気が出せなくて見て見ぬふりをしただけではなく、自分の不用意な一言が引き金となり、彼は死を選びました。

益田は今でも自分を責め続けています。

自殺した友人と、どこか雰囲気が似ている鈴木が、友人と重なり、気になる存在に。

頑なな鈴木も益田だけには気を許し、二人は友人になります。

工場からの帰り道、荒っぽい男・達也に追われている女性を鈴木が助けました。

怒った達也が鈴木を殴り、鈴木は彼女のマンションへ。

藤沢美代子は、達也に騙されて、AVへの出演を強要されたのです。

AVと聞くとたいがいの男は引いて、付き合いを避けるのですが、鈴木は美代子を色眼鏡で見ることなく、変わらない態度で優しく接します。

そんな鈴木に、美代子は惹かれました。

慣れない肉体労働で疲れ果てていた益田は、仕事中に機械に挟まれて指を大怪我しますが、鈴木が助けてくれました。

益田を病院まで運んだのはタクシードライバーの山内修司ですが、山内にも痛恨の過去があります。

息子が交通事故を起こして人の命を奪った償いに、山内が選択したのは、家族を解散することでした。

ところが、その息子が彼女を妊娠させたと聞き、山内は当惑。

「お前のために家族を解散したっていうのに、お前が家族をつくってどうするんだ!?」

それぞれが過去に、心に、闇を抱える登場人物たち。

益田が入院中、元恋人で雑誌記者の杉本清美が見舞いに来ました。

清美は今、17年前に起きた猟奇的惨殺事件の記事を書いていますが、行き詰まり、益田に意見を求めます。

益田も17年前の事件を調べ、ネットで検索すると、犯人とされた「少年A・青柳健太郎」の顔写真が目に飛び込んで来ました。

益田純一は戦慄します。

この顔は、今同じ職場で働いている鈴木秀人では!?

あの鈴木秀人は、17年前、世間を震撼させた猟奇的惨殺事件の犯人、少年A・・・。

加害者は、幸福になってはいけないのか?

遺族からすれば、加害者がのうのうと社会で暮らしていること自体が許せない。

では、加害者は、死んだほうが良いのか?

答えが全く見つからない衝撃のストーリー

物語の最後に流れる益田純一のモノローグが、この映画で伝えたいことの全てです。
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友罪 キャストを紹介

では、映画のキャストを紹介しましょう。

益田純一/生田斗真

ジャーナリストの夢を断念し、町工場に住み込みで働く。

その町工場で出会った友は、少年Aだった。

過去の痛恨の体験から加害者の苦悩を知る。

主演の生田斗真さんは、自身の役について語っています。

「一生懸けて背負うべき過去の傷を持ちながら、それでも必死に生きようとする益田という人物を通して、多くの方に様々なことを感じ、思案していただきたいと思っております」

鈴木秀人/瑛太

頑なに他人との関わりを避けるが、益田とは親しくなる。

少年時代に取り返しのつかない残忍な殺人事件を起こし、世間を震撼させた少年A・青柳健太郎。

W主演の瑛太さんは、言葉を選んだコメント。

「事件性やストーリー展開より、何を伝えたいのか。瀬々さんが何をもってこの映画を撮りたいのかも気になっていたところでした。実際にできあがったものを観ても、やはりこれは賛否が生まれる問題作になるんじゃないかと」

藤沢美代子/夏帆

悪い男に付きまとわれ、AV作品への出演を強要された過去を隠して生きている。

過去を知っても全く態度が変わらない鈴木秀人に惹かれる。

白石弥生/富田靖子

少年Aである青柳健太郎の心の支えになっていた少年院法務教官兼技官。

鈴木秀人の過去を知っている人物。

杉本清美/山本美月

益田純一の元彼女で、青柳健太郎が起こした事件の記事を書こうと調べている雑誌記者。

山内修司/佐藤浩市

益田純一が大怪我した時に病院に連れて行ったタクシードライバー。

10年前、息子が起こした人身事故により家族が崩壊する。


ほかにも、多くのキャストが発表されています。

青木崇高、忍成修吾、西田尚美、村上淳、坂井真紀、光石研、片岡礼子、奥野瑛太、飯田芳、小市慢太郎、矢島健一、石田法嗣、北浦愛、古館寛治、宇野祥平、大西信満、渡辺真紀子

生田斗真さんと瑛太さんは、今作『友罪』で3度目の共演です。

友罪 映画の見どころは?

では、映画の見どころを見ていきましょう。

原作小説である『友罪』が発表された時、あの世間を震撼させた猟奇的惨殺事件をもとに書かれたと言われました。

しかし、原作者の薬丸岳さん自身がそのことを否定しています。

映画『友罪』も、実話に基づいたストーリーではなく、実在の人物をモデルにもしていません。

全くのフィクションです。

日本の安全神話を粉々に崩壊させたあの事件がモデルだとしたら、到底鈴木秀人に感情移入できなくなります。

そして、加害者目線に立つ益田純一のことも許せなくなるでしょう。

鈴木秀人は、実在する「少年A」のその後を描いたものではありません。

脚本・監督は『64-ロクヨン-』の瀬々敬久さん。

映画のメインテーマは、もしも身近な人が殺人犯だったら、どうするか。

この答えの出ない難問を、益田純一も、藤沢美代子も、葛藤しながら考えます。

少年A・青柳健太郎が葬ったのは小学生なので、情状酌量の余地はゼロです。

しかも、あまりにも手口が残忍なので、10年も経たずに少年院から出所した犯人を世間は許しません。

本当に更生したのかと疑う気持ちは、益田純一も同じだったでしょう。

だからこそ、親友と呼べる間柄になった友が、あの少年Aだと知った時のショックは計り知れません。

『anone』では、自由を求めて偽札作りをする中世古理市を演じた瑛太さん。

心に闇を抱えた役が本当に上手いです。

瑛太さんは、NHK大河ドラマ『西郷どん』では大久保利通を熱演。

180度違う役柄を同時期に撮影するとは、さすが役者です。

鈴木秀人は瑛太さんが適役ですね。

生田斗真さんと瑛太さんが、バチバチに向き合うシーンがあるので、凄まじい火花が散りそうです。

Wヒロインの夏帆さんと山本美月さんにも注目です。

夏帆さんの役は映画の要で、本人は脅迫されてAV作品に出演したのに、世間はそうは見ません。

水商売というだけで色眼鏡で見る冷酷な世間の目は、AV女優というだけで、マスコミもSNSも何を書いてもいいと牙を向きます。

さらに、ネット以上に女性として困るのは、職場です。

達也は、美代子が出演している作品のDVDを、美代子の職場の同僚に見せて彼女を窮地に追い込みます。

興味本位でDVDを鑑賞し、美代子の裸を見て喜ぶ男の同僚に大激怒する鈴木秀人。

「彼女は何も悪いことはしていない!」とバットを振り回し、テレビを破壊する瑛太さんの激情シーンは見ものです。

映画『去年の冬、きみと別れ』でもヒロインを演じる山本美月さんは、益田純一の元カノで雑誌記者・杉本清美。

清美は、益田純一が渾身の特別手記を綴る時に力になります。

佐藤浩市さんは、絶望のどん底で枯れ果てた父親役を演じるために、白髪にしました。

富田靖子さんは、過ちを犯した少年たちに寄り添いますが、実の子とは絶縁状態。

登場人物が皆、心に傷を持っています。

映画『友罪』は、被害者と加害者の両方の心を描く緊迫の物語であり、慟哭のヒューマン・スサスペンスです。

友罪 原作ネタバレ

では、ここからが原作ネタバレです。

映画と小説では多少設定が異なります。

世間を震撼させた「黒蛇神事件」は、小学校低学年の児童2人を、残忍な手口で葬った許し難い事件でした。

犯人が未成年のため「少年A」と報道されましたが、ネット社会は少年法など無視で「青柳健太郎」という本名と顔写真までがアップされました。

ジャーナリストだった益田純一は「黒蛇神事件」のことを調べていました。

事件のことを詳しく調べているうちに、今現在、同じ職場で働いている鈴木秀人が、あの少年Aだと確信し、ショックを受けます。

鈴木は心優しい青年で、益田にとっては信じ難いことです。

しかし、鈴木は逃亡犯ではなく、少年院を出所した身。

大人ならおそらく死刑の凶悪犯罪なので世間は許しませんが、一応罪は償った形です。

益田は「黒蛇神事件」を調べるのをやめます。

友を裏切ることはできない・・・。

益田は、今までまとめた記事を出版社に送っていたので、記事を出さないことを告げます。

ところが、益田の意向を無視して、記事が世に出てしまいました。

愕然とする益田。

しかも、今も更生していない危険人物が世に野放しになっているという方向性に脚色してありました。

そして、鈴木秀人は姿を消します。

マスコミの牙は人権を考慮しません。

藤沢美代子は少年Aの恋人で、AV女優と書き立てられ、彼女は職場で同僚から好奇な目に晒されます。

益田純一は、決心しました。

元カノでアナウンサーの杉本清美を通じて、特別手記を書きます。

それは、鈴木秀人に宛てた手紙でした。

ペンネームではなく、益田純一という本名で、鈴木秀人への思いを綴ります。

友を死に追いやった自分の痛恨の過去も全て吐露。

歪曲された鈴木秀人の人物像を放置できません。

今度こそ、友を死に追いやりたくないという思いです。

しかし、この手記を遺族が読んだらどうなるのか。

鈴木秀人は冤罪ではなく、正真正銘の犯人なのです。

あまりにも加害者の目線が過ぎはしないか。

遺族にしてみれば「今は更生している」などという言葉は何の意味も持ちません。

賛否両論渦巻く『友罪』は、答えが出なくても考え続けることをやめないで欲しいというメッセージが込められています。

あるいは、裏を返せば、一見加害者目線のようで、実は過去に罪を犯した者は、どれだけ改心しようが居場所がないという現実を突きつけているのでしょうか。

まとめ

撮影裏話。

「この役は断るかもしれない」と生田斗真さんが瑛太さんに言っていたとは、やはりそれだけの難役ということでしょう。

作者がどれだけ否定しても、ネットの記事では「友罪は神戸の事件がモデル」とあちこちで言い切ってしまっています。

瑛太さんが役に成り切ってしまうことを知っている瀬々敬久監督のアドバイスが重いです。

「鈴木を私生活に持ち帰らないように」

役者によっては24時間その役に成り切る人もいるので、これは強烈な指摘ですね。

生田斗真さんと瑛太さんは実際に親友なので「僕と瑛太でしか出せない空気感を出せれば」とクランクインの時はやる気十分でした。