NHK連続テレビ小説『ひよっこ』は心温まる物語。
朝ドラのヒロインが新しい職場でいじめられるパターンは多いですが、今回はみんな優しい人ばかり。

みね子(有村架純)は初めての給料で、両親がお世話になった赤坂のすずふり亭に来店。

料理長の省吾(佐々木蔵之介)が高級料理をご馳走しようとするところを、人情の機微に長けた店主の鈴子(宮本信子)が制します。

みね子は父が食べたハヤシライスが220円で手が出ないので、60円のビーフコロッケを注文。

ビーフコロッケは信じられないほど美味しく、いつか自分の給料で一番高いビーフシチューを食べたいと誓うのです。

ご馳走するのは簡単ですが、結果的に新たな目標ができて、希望に燃えるみね子。

そして、こちらの映画も心温まる物語。
文乃ゆきさん原作コミック『ひだまりが聴こえる』が映画化決定。

2017年6月24日(土)から池袋HUMAXシネマズをはじめ、全国順次公開。

ここでは、映画のキャストとあらすじ、見どころを紹介しましょう。

最後に原作ネタバレもありますよ。

ぜひ、ご覧ください!
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ひだまりが聴こえる 映画のあらすじは?

なぜか聴こえるんだ。太一の声だけは

杉原航平は、突発性難聴。
徐々に聴こえなくなるという得体の知れない恐怖に襲われ、自分の殻に閉じこもり、心を閉ざす航平。

耳が聴こえないことを隠し、髪を長くして補聴器も隠す航平は、嫌になるほど周囲とのトラブルが絶えません。

人には誤解され、無意識の言葉の暴力や抑圧にますますうんざりし、人と付き合うのをためらう航平は、皆と距離を置いて生活を送ります。

顔も無表情になり、人が近づき難い雰囲気を醸し出していました。

そんな時、天真爛漫で底抜けに明るい佐川太一と出会います。
ハンディを持った人との接し方は難しく、良かれと思ってやったことが返ってありがた迷惑になることもあります。

ところが佐川太一は航平と接する時、全く普通なんです。

気を遣っている様子もなく、真っすぐに友達として付き合う太一に、航平も変わり始めるのです。

聴こえないならちゃんと言えよ。聴こえないのは、おまえのせいじゃないだろ

聴こえねえからって、何かワリーのかよ

太一の篤い友情に、航平は心を洗われ、救われます。

太一と付き合い始め、知らず知らずのうちに笑うようになった航平。

しかし間に女子が割って入り、均衡が崩れ、気持ちのすれ違いが始まる航平と太一。

この熱い感情は友情なのか、それとも全く違うものなのかと戸惑う航平。

「航平のこと、見放さないでやってくれる?」と、いつもわが子を見守っている愛情深き母。

航平に罵詈雑言を浴びせる男をぶん殴ってしまう入れ込み気味に映る太一。

「お前さあ、何でそんなに杉原のこと気にしてるんだよ?」と不審に思う友。

いつか相手を、特別な存在と感じる航平と太一。

人の感情を丁寧に描く繊細で美しい物語。

ひだまりのように心温まるストーリーです。
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ひだまりが聴こえる キャストを紹介

では、映画のキャストを紹介しましょう。

杉原航平/多和田秀弥

中学の頃から徐々に耳が聴こえなくなり、深刻に悩む大学生。

口を読むことはできますが、手話はしない航平。
孤独な生活を送るなか、無二の親友となる太一と出会います。

杉原航平を演じるのは、多和田秀弥(たわだ・ひでや)さん。

1993年11月5日生まれ、大阪府出身。
身長は185センチの長身で、芝居経験も豊富。

ドラマや映画では『手裏剣戦隊ニンニンジャー』シリーズで活躍。

『ミュージカル・テニスの王子様』をはじめ、舞台出演は多数。

今作『ひだまりが聴こえる』では、かなりの難役に挑みます。

佐川太一/小野寺晃良

常に空腹の食いしん坊大学生。
とにかく明るく気さくで天真爛漫。

耳が聴こえない航平のために授業でノートを取り、航平が持ってくる弁当とノートを取り替えっこ。

航平にとっては唯一無二の心友。

佐川太一を演じるのは、小野寺晃良(おのでら・あきら)さん。

1999年7月16日生まれ、神奈川県出身で身長は170センチ。

俳優デビューは『臨床犯罪学者 火村英生の推理』(2016年・日本テレビ)

2017年は、今作『ひだまりが聴こえる』のほかに、『ひるなかの流星』『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~』と、3本の映画に出演する大活躍。

杉原航平が「静」なら、佐川太一は「動」の重要なポジションです。

ほかには、航平の母に高島礼子さん、太一の友・横山智紀には三津谷亮さん。

そして、キャストに名前が挙がっているのは、
山崎あみ、平沼紀久、大坂美優、井桁弘恵、松田リマ、橋本有希、島田翼、荒木秀行、木島杏奈、野村涼乃、中丸新将さんなどなどフレッシュな顔ぶれが並んでいますよ。

ひだまりが聴こえる 映画の見どころは?

主には、杉原航平と佐川太一の物語ですが、もちろん周囲の人間関係が重要になってきます。

耳が聴こえないから手話サークルに誘う。
一見優しさに見える行為が実は迷惑だったりする難しさ。

このようなシーンがたくさん出てきて、考えさせられる作品になりそうです。

わざと傷つけようとするのは最悪で、それは少数派だとしても、問題は無意識の言葉の抑圧。

些細でも不用意な一言が、杉原航平の心を傷つけて、それは悪気がない分、誰もがやってしまいそうなことなのです。

テーマは深く、重くなりがちなところを、ギャグ担当として面白おかしくするのが佐川太一役の小野寺晃良さんの重要な役どころ。

あと演技が楽しみなのは、『ズームイン!!サタデー』でお天気キャスターの山崎あみさん。

2000年、2004年の「一輪車世界大会1位」という特異な実績のある俳優・三津谷亮さん。

何といってもルックス文句なしの魅力的な若手女優陣は欠かせません。

大坂美優、井桁弘恵、松田リマ、木島杏奈、野村涼乃さん。

映画の主な舞台が大学だけに、女子学生等は重要な役ですね。

そして、高島礼子さん、中丸新将さん、平沼紀久さんというベテラン勢が映画を引き締めます。

原作では「あそこでキスをする意味が果たしてあったのか?」など、いろいろと賛否両論の場面がありますが、感じ方は人それぞれ。

映画は、漫画とはまた違った景色がきっと見られることでしょう。

映画ならでは感性で、心が洗われるような純粋にして、ひだまりの中にいるような温かい作品になる予感がします。

ひだまりが聴こえる 原作ネタバレ

では、佐川太一と杉原航平の出会いの場面を再現しましょう。

太一のキャラクターがよくわかります。

『アルバイト募集!』の張り紙。

「アルバイト未経験OK」「女性スタッフ(18歳以上)」

佐川太一は、店の人に門前払い。

「だめだめ、うち女の子しか募集してないから」

「そこを何とか! 俺平日でも全部入れますから」

「平日って君、学生でしょ。学校は? だいたい君、富士見でバイトしてた子でしょ?」

「え?」ギクッと蒼白になる太一。

「こないだ店先で喧嘩してたろ。声デカイからこっちまで聞こえてきたよ」

「あれは酔ったお客が絡んできて・・・」

「その前は来来軒さんでも揉めてたし」

「あれは食い逃げされそうになったから」必死に言い訳をする太一。

「そんな騒ぎばっか起こしてクビになるの当然でしょ。この辺じゃ君雇う店なんてもうないと思うよ」

「何なんだよ!」ムッとする太一は、夢も金もなく途方に暮れます。

「腹へった」

高校を卒業して就職するつもりだったのに、担任の指導通り大学に進学し、このありさま。

「もう、何でこんなツイてねんだ」と柵に手をかけた途端に柵が壊れて、

「うわああああああああああ!」

文字通り坂道を激しく転落!

「あだっ・・・落ちる時はとことん落ちるのか」

よく見ると見知らぬ若い男性が一人で弁当を広げています。

「あ、どーもお邪魔して、ハハハ」

「・・・・・・」その人は無言。

(こんなところで何してるんだこの人?)

弁当の中身を覗いた太一は、顔に出る。

(美味そう! 食いたい!)

彼は無言のまま弁当箱を差し出します。

「え、何、食っていいの? マジで」

彼は黙ったまま無表情で頷く。

(うわ! こいついい奴!)

いい奴の基準が微妙。

「いっただっきまー・・・んあ?」

去って行ってしまう彼に、太一は声をかけます。

「おい、ちょっと、これ容器どーすんだよ、おーい」

行ってしまいました。

「何だあいつ?」

大学の友人にこの話をすると、「あー、杉原だろ」と杉原航平を知っていました。

「同じ一年だよ。法学部の」

「何で学部違うのに知ってんのおまえら?」

「あいつ、ちょっと有名だもん。お前学校あんま来ないから知らんだろうけど、あの見た目から目立つし、女にモテるし」
確かに背が高くイケメン。

言っているそばから姿が見えた杉原航平は、女子に囲まれていました。

「わあ、キラキラな集団に囲まれとる」

この時はまだ、航平も、太一も、運命的な出会いとは知る由もありません。

まとめ

映画上映の際、バリアフリー上映も企画しているそうですね。

つまり、日本映画だけど、洋画のように、日本語字幕が出るわけです。

キャストの中で、名前を見ただけですぐに顔がわかる全国区的有名人は高島礼子さんくらい?

超豪華キャストを揃えるほうが安全かもしれませんが、若手にチャンスを開くのも映画ならではだと思います。

例えば『桐島、部活やめるってよ』(2012年)も、若手で誰も知っている有名人は神木隆之介さんくらい?

しかしこの映画から、橋本愛さん、東出昌大さん、松岡茉優さんなどスターが誕生しました。

日本の芸能界の凄いところは、次々に新しいスターが誕生するところ。

それは若手にチャンスの門を大きく開いているからかもしれませんね。